「えくすとり~むぐりす あるてぃめいと」買ってきた!
Xでも話題になってたわよね。アップルフレーバーのモデルも気になってた
そうなのかー
何よ、あまり興味なさそうじゃない
硬派自作erですから。そんな浮ついた匂いなんて必要ないんですよ。あるてぃめいとモデルの熱伝導率公称値はなんと20W/m・K!
これはシリコングリス界の氷輪丸ですワ!
硬派自作er()...私も早くBLEACHの続きが観たい...じゃなくて早く冷却性能の実力をチェックしたいわね
あ!いま鼻で笑ったでしょ!そんなお姉様にグリスを鼻にアルティメットバーストエクストリームさせてやりますワ!
硬派自作erがそんな子供みたいなことしないの!
こんばんワ、ご無沙汰しています。みかんです🍊
今回は先日2023年12月15日に発売されたばかりの「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」をレビューしていきます!
単に温度を計測するだけだと効果がわかりにくいので、対抗馬も用意してみました。
たくさんの候補で比較したかったですが、時間の都合上、頂上決戦用 2種+標準比較用 1種。
頂上決戦用の2つは数々のグリスを舐めまわしてきた私がチョー厳選した、塗りやすさ度外視の冷却性能最優先の者たちです。そんじょそこらのグリスとは面構えが違いますよ!
そんな猛者たちを「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」は蹴散らすことができるのか!?グリスでワクワクしたのは久しぶりです。
まずは簡単に「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」の概要を紹介したあと、実機を使って冷却性能チェックしていくます。
急いでる人はまとめだけ読んでもいいよ。それではいってみましょう!
「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」外観
12月に発売された「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」は限定版で、グリス本体のほかに、オリジナルデザインの樹脂製塗布カードが付属します。
自作erの萌え魂(こころ)を突いてくる!残念ながらイラストの作者さんはわかりませんでした。
塗布カードの使い方はあとで紹介するます。
本体は一般的なシリンジ(注射器)にグリスが封入されてるタイプ。
公式HPには「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」と表記されてたけど、シリンジのラベルには「あるてぃめいとえくすとり~むぐりす」となってますね、まあどっちでもいいか。
本体のラベルにも可愛いイラストが入ってます。
キャラ名わかる方いればコメントで教えてください!
スペック
容量 | 4g |
---|---|
熱伝導率 | 20 W/m・K |
耐熱性能 | -50~250℃ |
劣化率 | 0.001% |
成分 | シリコン、酸化金属、カーボン |
粘度 | 100 CPS(≒オリーブオイルやハンドクリームやくらい) |
色 | グレー |
付属品 | 樹脂製塗布カード |
その他 | 非導電性 |
価格 | 1,780円 |
塗布カードの使用例(綺麗に塗りたい人向け)
クーラーで圧着するので、中央盛りでも、米印塗りでも、なんでもいいんだけど、せっかく塗布カードが付属してるので、めっちゃきれいにグリスを塗る方法をご紹介します。
①グリスがはみ出さないように4辺をマスキングテープで覆って、グリスを直線に出す。いっぱい出してOKよ。
②カードで下までグリスを伸ばす
③マスキングテープを剥がす。
塗ってみた感想としては...油分はほぼ無くて正直硬い。オリーブオイルやハンドクリームくらいの粘度といわれる100CPSではないと思う。
ほかの硬めのシリコングリス、例えばThermal GrizzryのKryonautより硬いです。
かなり硬くて塗りにくいと感じていたThermalrightのTFXよりはマシかなって感じ。
冷却性能の検証レギュレーション
検証には幅360mm x 厚み60mmのラジエータ(CPU、ビデオカード共有)を用いた本格水冷マシンを使用しました。
頂上決戦用対抗馬①:Thermalright TFX
熱伝導率14.3W/m・K
めちゃくちゃ硬くて塗りづらいけど、よく冷えるので以前愛用してました。
8種類のグリスを比較したときに冷却性能は1位でした。価格は高めでコスパはイマイチです。
頂上決戦用対抗馬②:Thermal grizzly Kryonaut extreme
熱伝導率14.2W/m・K
大人気Thermal grizzly社製グリスのなかの最上位モデル。現在私が愛用してるグリス。
値段はめちゃくちゃ高いけど間違いなく冷える!
標準比較用:ARCTIC MX-4
熱伝導率8.5W/m・K
グリスと言えばコレってくらいの定番品。一時期偽物が出回るくらい人気でしたね。
容量単価安いし、やわらかくて塗りやすいし、お勧めしない理由がないくらい。
後継のMX-6が2023年1月に発売されたんだけど、熱伝導率非公開&粘度も硬くなったのであんまり?な感じだったので、今回はMX-4を一般的なグリスとして採用しました。
その他の検証環境パーツ
ケース | STREACOM BC1 V2 Open Benchtable Silver |
---|---|
OS | Windows 11 Pro (Ver.22H2) |
マザーボード | ASUS ROG MAXIMUS Z790 APEX(BIOS: 1501) |
CPU | Intel Core i9 14900K (オーバークロック無し、V/Fカーブによる低電圧化チューニング) |
CPU水枕 | EK-Velocity D-RGB(PPCs Mod Edition) |
メモリ | GALAX HOF PRO DDR5-8000 CL36 16GB x2 |
ビデオカード | ASUS TUF Gaming GeForce RTX 4090 |
ビデオカード水枕 | EK-Quantum Vector² RTX 4090 D-RGB - Nickel + Acetal |
ストレージ(システム) | Samsung SM951 256GB |
電源ユニット | SUPERFLOWER LEADEX V PLATINUM PRO 1000W White |
リザーバ/ポンプ | EK-Quantum Kinetic FLT 120 D5 PWM D-RG - Plexi |
ラジエータ | Alphacool NexXxos UT60 Full Copper 360mm |
ラジエータファン | Cooler Master MASTERFAN SF120M x3基 |
冷却環境
室温 | 室温計 24.8℃ |
---|---|
水温 | 水温計 テスト開始時点 26℃ テスト終了時点 32℃ |
ポンプパワー | 80%、回転数4000 rpm 固定 |
ラジエータサイズ | 幅360mm、厚み60mm |
ファン回転数 | 1800 rpm 固定 |
ベンチマークソフト
CINEBENCH R23 10min連続実行モード
本当は最新のCINEBENCH 2024でテストしたかったけど、実行できない時があったりと動作が不安定だったので従来のR23でテストすることにしました。
テストではグリスを馴染ませるために10min連続実行モードを完走させた後、冷却環境に記載した温度まで一度冷まして、再度10min連続実行モードで計測しました。
検証結果
CINEBENCH R23 10min Intel 14900K |
Ave Temp | Max Temp | Ave Power | Max Power |
---|---|---|---|---|
CWTP えくすとり~むぐりす あるてぃめいと | 84.6℃ | 95.0℃ | 263.769W | 306.531W |
Thermalright TFX | 85.2℃ | 96.0℃ | 264.828W | 308.002W |
Thermal grizzly Kryonaut extreme | 84.4℃ | 95.0℃ | 264.471W | 305.116W |
ARCTIC MX-4 | 86.4℃ | 97.0℃ | 264.062W | 308.839W |
「CWTP えくすとり~むぐりす あるてぃめいと」は惜しくも2位!1位との差は0.2℃でした。
最も安定的に冷却できていたのは「Thermal grizzly Kryonaut extreme」。
一方、標準的グリスとしてのMX-4比では平均で1.8℃の差を付けました。
まとめ
オススメ度:★★★☆☆
👍超高級グリスThermal grizzly Kryonaut extremeに迫る冷却性能
👍キャラクターが可愛い
👍4g 1,780円(445円/g)とTFXやKryonaut extremeよりコスパよし
😓硬くて塗りにくい
😓付属塗布カードが反りにくいのでそこまで塗りやすくならない
CINEBENCH R23を10min回すテストで、8.5 W/m・Kの一般的なシリコングリスMX-4と比べ、平均▲1.8℃も低い温度で完走させることができました。
一方で、シリコングリスでは類を見ない熱伝導率公称値 20W/m・Kと比較対象よりかなり高い数値だったので、ダントツの性能かと期待してましたが、Kryonaut extremeには一歩及ばず。(その差0.2℃)
まあ価格帯が全然違うのでKryonaut extremeがなんとか威厳を保ったという方が正しいかもしれません。
塗りやすさは数値上100CPSなのでシリコングリスの標準的な粘度かと思いきや、油分がほとんど無く塗りにくい印象でした。Kryonaut extremeの粘度公称値が130~180CPSで、体感はKryonaut extremeよりも硬いと感じました。付属塗布カードがもっとしなやかに曲がるタイプだったら、塗りにくさを軽減できたかなとも思いました。とはいえカードを使えば均等に塗り広げられる程度なので、そこまで気にする必要はありません。
今回購入したモデルは限定版でしたが、2024年1月には通常版が発売するとのことなので、付属品がシンプルになり値段が1,500円を下回れば、さらにコスパはよくなるのでオススメ度はグンとあがると思います!
現在販売されている「えくすとり~むぐりす 4G あるてぃめいと」は数量限定版で、2023年12月21日時点ではどこも完売状態でした...
2024年1月には通常モデルが販売予定なので購入を検討されてる方は国内代理店タイムリーさんの公式Xをチェックしてお待ちするのが良いかと思うます!
👉https://twitter.com/TIMELY_NN
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました(੭ ᐕ))
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記事内の登場キャラクターのフランドールスカーレット、レミリアスカーレットは野愛におし様に描いていただいてます。
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