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旬組み!2022「Intel第13世代 最速CPUをレビュー 13900Kは本格水冷で冷やしきれるのか...?」

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Intelの~♪ CPUがとっどいた~♪♪

あらフラン、ご機嫌ね

お姉様!発売日にポチったIntel最速CPU「13900K」が着弾したわよ!

なん...だと...!?

リアクション、BLEACHの影響受けすぎでしょw

前世代はゴールドのウェーハをデザインにしたケースだったけど今回はシルバーになったのね

金じゃないとチョコ感なくなるの不思議だよね

12900Kのときはまさか本当にカジるとはおもわなかったわ...

なるほどねー!誤飲対策だったのか。やっぱり一流企業は配慮もさすがね

...絶対違うと思う

今回もすごい爆速になったらしいからベンチ回すの楽しみだね!

IPCの向上ではなくクロックアップとEコア倍増によるチカラ技らしいわね

力こそPOWER!なので速ければなんでもいいんですわ

力なのか速さなのかどっちなのよw
前世代から引き続き温度もかなり高いみたいだし、さっそく本格水冷を使ってチェックしてみましょうか

わぁい^^お水お水~♪
咲夜クーラントしこたま持ってきてー!

ビデオカードにつづきCPUまで高いの買って家計は火の車ですよ...かくなるうえはお嬢様二人を撮った秘蔵ブロマイドコレクションを売って家計の足しに...

こんばんワ。Geforce RTX4090につづき新作CPUも買って自作熱が高まってるみかんです(ㆁᴗㆁ✿)
といいながら、オープンフレームのベンチ台にしか組めてないけどね?
昨年11月に新作ケースを買ったのに結局組めずに放置状態()
オープンフレームとか自作のうちに入らんとかいう猛者もいそうだけど、ベンチ台専用の電源スリーブケーブルを導入したり(CableModのカスタムPSUケーブルで最高にかわいいベンチ台PCを作った)、一応自作を楽しもうとする気持ちは持ち続けてるんですよ!

さて、今回は2022年10月20日に発売されたばかり(国内では深夜22:00販売解禁)のIntel 第13世代の最上位CPU 13900Kを購入できたので、クンカスーハーしながらベンチマークで実力をチェックしつつ、熱いと噂れれる温度について本格水冷では冷やしきれるのか合わせてレビューしていきたいと思うます!

 

旬のパーツたち!

いきなり検証結果に入る前に、今回使用した旬のPCパーツたちを簡単に紹介していくます。

 

CPU

冒頭でも紹介したIntel Core i9 13900K

Intelカラーの鮮やかなブルーのBOXに横からシルバーのケースが見えるようになってます。
第12世代 12900Kや12900KSの時と比べて化粧箱の厚みが薄くなりコンパクトに。
私はクローゼットに箱を保管しとくので、これくらいスリムな方が場所を取らなくて助かります。



本体はシリコンウェーハ風にデザインされたシルバーのケースに入ってます。



第12世代 12900KSから追加されたQRコードみたいなものが今作も刻印されてます。


マザーボードのCPUソケットと接触するゴールドコンタクト部分はLGA1700と前世代から変更ありません。
今回私が使用したマザーボードもそうですが、前世代Intel 600シリーズチップセット(Z690、H670、B660)のマザーボードでも使用できます。
オーバークロックを楽しむならZ690かZ790で使いましょう。

CPUスペック
  Core i9 13900K Core i9 12900KS Core i9 12900K
開発コード Raptor Lake-S Alder Lake-S Alder Lake-S
プロセス技術 Intel 7 Intel 7 Intel 7
ソケット LGA1700 LGA1700 LGA1700
コア/スレッド数 Pコア 8/16
Eコア 16
Pコア 8/16
Eコア 8
Pコア 8/16
Eコア 8
クロック(GHz)
定格/ ブースト
Pコア 3.0/5.4
Eコア 2.2/4.3
Pコア 3.4/5.2
Eコア 2.5/4.0
Pコア 3.2/5.1
Eコア 2.4/3.9
Turbo Boost Max 3.0(GHz) Pコア 5.7 Pコア 5.3 Pコア 5.2
Thermal Velocity Boost(GHz) Pコア 5.8 Pコア 5.5 -
L3キャッシュ容量(MB) 36 30 30
PCIeレーン数 5.0 x16
4.0 x4
5.0 x16
4.0 x4
5.0 x16
4.0 x4
対応メモリ DDR5、DDR4 DDR5、DDR4 DDR5、DDR4
統合グラフィックス UHD Graphics 770 UHD Graphics 770 UHD Graphics 770
TIM ソルダリング ソルダリング ソルダリング
PBP(旧TDP)(W) 125 150 125
MTP(W) 253 240 241
倍率ロックフリー 対応 対応 対応
価格円(税別)/(税込) 96,182/105,800 96,182/105,800 72,545/79,800
価格ドル 589 739 589
為替レート 2022年10月月初~10月中旬
144~147円
平均145.4
2022年3月中旬~3月末
117~124円
平均120.4
2021年10月中旬~10月末
113~114円
平均114
国内発売日 2022/10/20 2022/4/5 2021/11/4

最大クロックは前世代12900K比で0.6GHz、12900KS比で0.3GHzと大幅アップ。またEコアは前世代から2倍の16コアに増えました。
今回はプロセス技術据え置きなので、IPC(Instruction per Clock:クロックあたりの命令実行数)は向上してません。クロックとコア数で性能を引き上げた格好ですね。
また、ライバルのAMD Ryzen CPUに習って?キャッシュも30MB→36MBに増えました。(それでもまだライバル7950X 64MBの半分程度ですが)
ちなみに、コア数が増えたにもかかわらずPBP(Processer Base Power)は125Wで、前世代から据え置きです。これは、PコアとEコアどちらも定格クロックを前世代より低く設定したからだと思います。
一方で、ブースト時のMTP(Maximum Turbo Power) 253Wと増加しました。ハイエンドマザーを使用すると、デフォルトで電力制限なしに設定されてるため、オールPコア 5.5GHzで動作し、300Wを超えてきます。そりゃ熱くもなるってものですね笑

もう一つ気になる点は価格で、ドル売価だと12900Kから据え置きの589ドル。しかし残念ながら国内販売価格はプレミアモデル12900KSと同じ価格で販売となりました。
というのも当時からドル円の為替レートが1.28倍程度になっており、国内価格が1.33倍になってしまったのは現在の情勢から仕方ありませんね。。。

 

ビデオカード

今回はCPUが主役なのでビデオカードについてはサラっと説明すると、10月12日に発売されたばかりのモンスタービデオカード
Gainward Geforce RTX4090 Phantom

レビュー記事を個別に書いてるで、興味のある方はチェックしてみてください!
旬組み!2022「4Kドンとこい!ビデオカード RTX4090 これが次世代の最強性能だ!」

むちゃくちゃ性能アップしてるので4K 144Hzゲーミングモニタで高解像度&高フレームレートを楽しみたい欲張りゲーマーにはオススメのビデオカードです!
(執筆時点 2022.10.26はどのショップも在庫切れ状態ですが...2枚目がほしいので第2弾入荷が待ち遠しい!)

マザーボード

最新のZ790マザーは買いませんでした!(本当は欲しかった)
というのも、ホワイト系で10G LANを搭載したマザーがなかったのと、CPUの足回りは特にアップデートがなく、CPUとチップセットの間をつなぐDMIもPCIe 4.0ベースの8レーン相当(帯域幅16GB/s)なので前世代から変更なし。チップセットのPCIe 4.0レーン数は12→20に増えたので、接続するデバイス数も増やせるけど、ビデオカード RTX4090が3.5スロット占有と特厚なので、どのみち使えるPCIeの空きスロットは一番下の1本だけっていうのがほとんど。M.2スロットでNVMe接続のストレージを大量に搭載したい人以外は600シリーズで良いんじゃないでしょうか。
そして一番のハードルは価格で、Z790はミドルレンジでさえ5万円から。。。いくら何でも高すぎる;

買わなかった言い訳はこれくらいにして、使用したマザーはコチラ
ASUS ROG MAXIMUS Z690 FORMULA




白いマザーっていいよね。。。これを見ながら白メシもとい温州ミカンを何個も食べれちゃうやつ!

 

メモリ

G.Skill TRIDENT Z5 RGB DDR5-6400 CL32-39-102

DDR5-6400あたりは発売当初から半値くらいに下がってるので結構オススメです。
個人的には最近TEAMGROUPがSK Hynixダイ採用の7,200MHzっていう超クロックのメモリを発表してたので是非触ってみたいところ!

 

ビルド!

早く検証結果に進めや!という声が聞こえてきそうだけど、自作PCはビルドも醍醐味の一つなので、オープンフレームベンチ台の組み立てシーンも自己満で載せさせてもらいます。

まずはCPUとメモリをマザーにオン!

13900Kもソケットカバーの圧力でヒ―トスプレッダの中央が歪んでました。

とりつけ初めは動作に問題ないけど、長い間偏った強い圧力をかけ続けると、歪みが進行し、基板側が歪むとCPUのゴールドコンタクトとマザーボードのソケットピンの接触が甘くなって動作不良を起こしたり、正常に起動しないケースも実際に報告されてます。
また、ヒ―トスプレッダの歪んだ部分のグリスが分厚くなるので熱伝導率は落ちてしまいます。
Thermal Grizzly Intel 12th Gen CPU Contact Frameなど専用の歪み防止ソケットカバーも売られてるけど、7,500円くらいと結構高いです。(Thermalright「LGA1700-BCF」なら2000円程度で買えます)

今回は専用ソケットカバーを使わなくてもできるお手軽な対策をご紹介しちゃいます。

4隅のトルクスネジを回してソケットカバーを外して

手ごろなスペーサをマザーボードとの間に挟んでソケットカバーを元に戻すだけ。

ちなみに私が使用したスペーサは厚み0.8mm 樹脂製のもの。

ヒ―トスプレッダにかけられる圧力が緩和され歪みが軽減されます。

スペーサが厚すぎると圧力が弱すぎてゴールドコンタクトとソケットピンの接触が甘くなって故障の原因になることもあるのでご注意を。自己責任でお試しください!

グリスを綺麗に伸ばしたいのでマスキングします。

グリスはThermal Grizzly Kryonaut Extremeをここ数年愛用中。

良く冷えるのでオススメ!と言いたいところですが、空水冷などの常用環境では、グリスでCPU温度はそこまで変わらないし好きなもので良いと思います。
グリス検証した記事➤自作PC ~お気に入りのグリスを探そう!~ 8種類で検証してみたよ

グリスを延ばしたらマスキングを剥がして、綺麗に塗れたことを喜びます!

本格水冷にするのでCPUクーラーはEKさんのウォーターブロックを使用。
EK-Quantum Velocity² D-RGB - 1700 Nickel + Satin Titanium

1kg超えのヘヴィ級水枕。フェイスプレートが真鍮製サテンシルバーで、ホワイトカラーのマザーボードと相性ばっちりです。

CPUの上に載せて

裏からバックプレートと一緒にネジ留めすればOK

一見簡単そうで、重たいマザーと水枕がネジ穴位置からズレないように確認しつつ、裏から留めるのは大変だったり。。。
また、CPUを取り出す度にマザーをベンチ台から外さないといけないので、色々なCPUを付け替えてベンチマークを楽しみたいなって変態にはオススメできません。

あとはビデオカードをパイルダーオン!して主電源ケーブル、CPU補助電源ケーブル、ビデオカード補助電源ケーブル、ファンケーブル、水冷ポンプケーブル、水冷チューブを繋げたら完成です!

あとでNVMe M.2 SSDを取付忘れたことに気づいて焦りましたが、ビデオカードより上側にCPU直結PCIe5.0/4.0レーンのM.2スロットがあったので、バラさずにSSD取り付けできてセーフでした笑

見た目としては、ビデオカードが巨大かつ黒いので、せっかくのホワイトマザーボードの良さが半減してますが。。。そこはビデオカードも本格水冷化するときに綺麗にコーディネートしたいなと思います!

CPU周りだけみるとホワイトに電源ケーブルがアクセントになって個人的には満足🍊

簡素なベンチ台PCではあるけど、久しぶりのビルドを堪能できました。
続いては本題の13900Kの実測ベンチに入ります!

 

検証環境とレギュレーション!

使用したパーツ一覧
ケース STREACOM BC1 V2 Open Benchtable Silver
OS Windows 11 Pro (Ver.22H2)
マザーボード ASUS ROG MAXIMUS Z690 FORMULA(BIOS: 2103)
CPU Intel Core i9 13900K/12900KS/12900K
CPUグリス Thermal Grizzly Kryonaut Extreme
CPU水枕 EK-Quantum Velocity² D-RGB - 1700 Nickel + Satin Titanium
メモリ G.Skill Trident Z5 RGB F5-6400J3239G16GX2-TZ5RS (DDR5-6400 CL32 16GB x2)
ビデオカード GAINWARD GeForce RTX 4090 Phantom(空冷)
NVIDIAドライバ 522.25
ストレージ(システム) Samsung SM951 256GB
ストレージ(ベンチマーク用) Samsung 980PRO 500GB
電源ユニット Seasonic FOCUS Plus Platinum 850W
電源ケーブル CableMod Custom PSU Cable
リザーバ/ポンプ EK-Quantum Kinetic FLT 120 D5 PWM D-RG - Plexi
ラジエータ Alphacool NexXxos UT60 Full Copper 360mm
ラジエータファン Cooler Master MASTERFAN SF120M x3基

 

冷却環境
室温 室温計 24.9℃
水温 水温計 27℃
ポンプパワー 80%、回転数4000 rpm
ラジエータサイズ 幅360mm、厚み60mm
ラジエータファン回転数 1500 rpm

 

OC設定
CPU 手動OCなし:マザーボードのパワーリミットはデフォルトで無制限
メインメモリ XMP 3.0適用:6,400MHz、CL32-39-39-102、CR 2T、1.40V
ビデオカード 手動OCなし:GPUクロック 2,520MHz、メモリクロック 21.0GHz

 

ベンチマークで性能をチェック!

CINEBENCH R15



CPU性能を測定する定番ベンチマークソフト。3Dシーンのレンダリング性能を測定することができます。

12900Kと比較して、シングル性能 11%、マルチ性能 49%アップ。
シングル性能はクロックが5.2GHz→5.8GHzと11.5%アップしてるので、IPCが一緒ということを踏まえるとスコアの伸び率も順当と言えそうです。
マルチ性能はEコアが8コア→16コアの倍になったことで性能がジャンプアップしてるのがわかります。

 

CINEBENCH R20



CPU性能を測定する定番ベンチマークソフト。3Dシーンのレンダリング性能を測定することができます。CINEBENCH R15よりもさらに重たい処理のベンチマークソフト。

こちらも12900Kと比較するとシングル性能 +11%、マルチ性能 +46%。
R15と同じような性能アップの傾向となってます。

 

CINEBENCH R23



CPU性能を測定する定番ベンチマークソフト。3Dシーンのレンダリング性能を測定することができます。CINEBENCH R20よりもさらに重たい処理のベンチマークソフト。

12900Kと比較すると、シングル性能 +11%、マルチ性能 +46%
スコアアップの比率はR20と同じですね。
前世代王者12900KSと比較してもシングル性能 +5%、マルチ性能 +39%となかなかのパフォーマンスアップ。やはり物理的にコア数を増やしたことによるマルチ性能の進化が目覚ましいですね。

 

CPU-Z Bench



CPUのモデルやコア数、クロック、マザーボード情報、メモリサイズや速度など、PCの様々な情報を確認するこができるシステム情報表示ソフトウェア「CPU-Z」に搭載されているベンチマーク。短時間で簡易的にCPU性能を測定できます。

12900Kと比較して、シングル性能 +11%、マルチ性能 +49%
こちらもCINEBENCHと同様な傾向となってます。

 

GeekBench5



GeekBench5はCPU性能、GPU性能を測定することができるベンチマークソフト。
CPUベンチマークではIntel Core i3 8100の1,000点をベーススコアとして、それと対比できるよう処理性能を測定しスコア化しているとのこと。
AR(拡張現実)やML(機械学習)といった最新テクノロジーに対応するテストも含められているんだとか。さらに、旧GeekBench4と比べメモリのパフォーマンスがシステムに与える影響をより正確に算出できるようです。
有料ソフトだけど、共有サイトへスコアを自動で投稿するトライアウトモードであれば無料で使えます!
今回はCPUベンチマークのみ計測しました。

12900Kと比較して、シングル性能 +12%、マルチ性能 +34%
CINEBENCHやCPU-Z Benchと比べ、マルチ性能のパフォーマンスアップが低めですが、それでも前世代を大きく引き離すスコアとなってます。

 

Super Pi Mod



指定した桁数の円周率を計算するのに要した時間を計測するソフトで、1995年に東京大学の研究室で開発されたもの。
競技用ベンチマークとして、ミリ秒のタイミング、チート保護、チェックサムが追加されたのがModバージョンです。
CPUシングル性能とメモリ性能が計測時間を左右するベンチマークで、グラフが短いほど高い性能を示します。
今回は最大の3,200万桁を計算するのにかかった時間を測定。

12900Kと比較して計算性能は+18%
計測のブレもあるのかもだけど、他のCPU系ベンチマークと比べて、シングル性能のパフォーマンスアップが大きく表れたみたい。

一昨年までは頑張ってチューニングして常用環境で6分切るのに必死でした。それが12900Kの登場でOC無し+メモリをXMP適用するだけでサラッと6分切ったかと思えば、13900Kで5分すら切ってきました。DDR5メモリの効果もあるかもだけど、それ以上にCPUのシングル性能アップの恩恵が大きいのかなと思います。

 

CrystalDiskMark




CrystalDiskMarkは各種ストレージの読み込み、書き込み速度を測定する定番ベンチマークソフト。
実はストレージのランダム速度はCPU性能が影響してます。
データベースなどI/O集約的なアプリを除くと、一般的にはQ1のアクセスが多いため、Q1性能(グラフでは赤色の最も短いバーのスコア)がWindowsの体感的な快適さを左右すると言われてます。

前世代12900K、12900KSと比較して、性能差は確認できませんでした。。。というかランダム4K Q1T1の書き込み性能は▲9%弱となってます。(理由不明)
Q1性能はここ何年も頭打ち状態なのでTLC NANDの限界かもしれませんね。
個人的に後継の登場を期待していたIntelの3D Xpointメモリ「Optane」も2022年7月に事業撤退を発表しましたし、そうなるとストレージ界の期待の新生はMRAM(磁気抵抗メモリ) SSDになるのかな?

 

PCMark10



PCMark10は実際に存在するアプリや現実の挙動に基づいてシステム性能を計測することをコンセプトにしたベンチマークソフト。
PCMark10(無印)は8つのワークロードがあります。
①アプリの起動時間
②Webブラウジング
③オンラインミーティング
④Word系
⑤Excel系
⑥写真のフィルタ加工
⑦動画加工
⑧レイトレーシングによる3Dグラフィック制作
各ワークロードを組み合わせて3つのテストグループとしてスコアを測定してます。
1⃣Essensials:ワークロード①②③を使ったPCの基本性能を測るテストグループ。
2⃣Productivity:ワークロード④⑤を使ったビジネスアプリの性能を測るテストグループ。
3⃣Digital Content Creation:ワークロード⑥⑦⑧を使ったコンテンツ制作における性能を測るテストグループ。
3つのテストグループのOverall(総合)スコアも確認することができます。

(すみませんここからは時間がなくて12900KSのみと比較になります)
前世代の王者12900KSと比較して、総合スコアで+5%
Eコアが倍増した分もっとパフォーマンスは上がるかなと期待してましたが、そんなことはなく。。。シングル性能が12900KS比で+5%程度なので、その分だけ上がったかなって感じです。つまるところ実利用で性能アップは体感できないかもしれません。まあ前世代の時点でCPU性能に不足を感じていたユーザはほとんどいないと思うけどね。

 

3DMark





FireStrikeはDirectX11のAPIを使用した3Dグラフィックス性能を測るベンチマーク。
2013年2月にリリースされて以降、グラフィックスベンチといえばコレってくらいの定番。(CPUでいうところのCINEBENCHみたいな)

TimeSpyはDirectX12のAPIを使用した3Dグラフィックス性能を測るベンチマーク。
2016年7月にリリースされて以降、FireStrikeと同じく愛されつづけている定番ベンチ。

SpeedWayは2022年10月12日にリリースされたばかりのグラフィックスベンチマーク。
最新APIであるDirectX 12 Ultimateを使用。
反射の間接光「グローバルイルミネーション」、リアルタイム反射光「リアルタイムレイトレーシング」、PBR(物理ベースレンダー)、可変レートシェーディング、メッシュシェーダーなどを利用したパフォーマンスをテスト可能。
NVIDIAも次世代性能を計測するならSpeedWayを使ってほしいと推奨しているらしい。

FireStrikeとTimeSpyはCPU性能比を見るため、Graphics scoreではなく、Phisics scoreやCombined scoreを含めた総合スコアでチェックしてます。

FireStrkeの結果を見ると12900KS比でまさかの▲11%

何事かと思い、スコアの詳細を見てみると。。。

CPU性能が発揮されるPhysics scoreは順当にスコアップ(+24%)してますが、Graphics scoreが大幅ダウン(▲12%)、またCombined scoreも大幅ダウン(▲16%)
Windows 11のタスクスケジューラがFireStirkeに適合できず、倍のコア数となったEコアへ処理が配分されてるのではないかと予想し、MSI Afterburnerでログを記録して確認してみました。

FireStrike中の平均CPU使用率をスレッド別に確認すると、Pコアの物理コア(1~16の奇数)とEコアすべてを満遍なく使っているように見えます。
EコアはIPC、クロックいずれもPコアよりだいぶ低いため、シングル性能が重要になってくるGraphics scoreやCombined scoreではPコアをメインに動かすべきですが、それができていないのが原因ではないかと思います。

続いてTimeSpyの結果を見ると、こちらも総合スコアが▲3%
Graphics scoreとCPU scoreそれぞれ確認してみると。。。

てっきりFireStrikeと同じ傾向かと思いきや、今度はGraphics scoreだけでなく、CPU scoreも12900KSより低くなってました
同様にCPUの使用率を確認してみたところ

Pコアの物理コア(1~16の奇数)が35%~44%、Eコアは23%~25%となっており、ちゃんとPコアをメインに処理が配分されてるように見受けられます。
Pコアが仕事してるのにスコアが伸びないのはなぜなのか。。。原因特定にはいたらず
一つ言えることは13900Kで確実にCPU自体の性能は上がっているが、3Dゲームのタイトル次第では思ったような性能アップは得られない可能性があるということですね。

最後にSpeedWayについても確認しておくと、現行最速のRTX4090をもってしてもGPU使用率が100%近い状態となるため、GPUがボトルネックとなりCPUの性能差はあらわれませんでした。

 

ファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ



DirectX 11 API動作のゲーム。
新生エオルゼア以降、未だに人気の衰えないオンラインRPG。
暁月のフィナーレは2021年12月リリース。
メモリのオーバークロックでぐいぐいスコアが伸びるため、OCerにも人気のベンチマーク。

12900KSと比較してフルHD解像度 +3%、4K解像度 +3%
クロックがPコア 5%、Eコア 8%ほど上がっているので、もうちょっとスコアは伸びると思ってましたが残念な結果に。

平均フレームレート 13900K 12900KS
フルHD 291 fps 287 fps
4K 196 fps 191 fps

フレームレートでみてもフルHD解像度 +4fps、4K解像度 +5fpsと上がってはいるんだけど、高額を払ってまで買い替える必要はないかなと思います。

 

ファイナルファンタジーXV



DirectX 12 API動作のゲーム。PC版は2018年3月リリースと4年以上経っているオフラインゲームだけど、2022年時点においても比較的重いタイトル。

12900KSと比較してフルHD解像度 +3%、4K解像度 ▲6%
フルHD解像度についてはFF14ベンチマークでも同程度の伸びだったので、まあそんなものかという感じもしますが、問題は4K解像度。
FireStrikeやTimeSpyでもスコアが下がっていたため、やはりゲームタイトル次第では残念な結果になることも。。。

平均フレームレート 13900K 12900KS
フルHD 230 fps 224 fps
4K 152 fps 163 fps

フレームレートでみるとフルHD解像度 +6fps、4K解像度 ▲11fps
フルHD解像度はすでに200fps以上出てるので買い替えメリットはないといっと言っていいでしょう。

 

PSO2 ニュージェネシス



DirectX 11 API動作ではあるものの、2021年6月にリリースされた比較的新しいタイトルのオンラインアクションRPG。負荷としてはFF15ベンチマークの高設定と同程度な感じです。

12900KSと比較して、フルHD解像度、4K解像度いずれもスコアアップはみられませんでした。

平均フレームレート 13900K 12900KS
フルHD 179fps 179fps
4K 149fps 149fps

フレームレートが180fps上限のゲームなので、フルHD解像度については平均フレームレートがすでに179fpsと頭打ち状態。
また、4K解像度では平均 149fpsとまだ伸びしろが残っているけど、処理がビデオカード依存なタイトルなので、いずれにしてもCPU買い替えメリットはほとんどないと思います。

 

温度

MTPが253Wに増えたので、高負荷時にいったいどこまで温度が上昇してしまうのかソワソワしちゃいますよね。
今回は、検証環境で記載したとおり、長さ360mm、厚さ60mmの大型ラジエータを使用した本格水冷できちんと冷やしきれるのかチェックしてみました。

OCCT 30min



グラフは以下のテスト設定でOCCTを実行したときの最大温度です。

テスト時間 30分
データセット
モード エクストリーム
負荷ロードタイプ 一定

サーマルスロットリングは発生してませんが、本格水冷でも91℃とかなり熱いです!
CPUに長時間高負荷がかかる用途では水冷がマストと言っていいでしょう。

サーマルスロットリング:
温度が閾値に達した場合、製品が壊れたり発火を防ぐための安全装置として、自動的に動作クロックを落とし発熱を抑える機能。
この機能が発動すると動作クロックが低下し本来のパフォーマンスを発揮できなくなります。

 

CINEBENCH R23 10min



CINEBENCH R23を10分連続動作モードで実行したときの最大温度です。
本格水冷をもってしても3週目あたりでサーマルスロットリングが発生し、その後ずっと100℃でした。

今回試したベンチマークの中でサーマルスロットリングが発生したのはCINEBENCHだけなので、ゲームユースなんかでは問題ないけど、3Dレンダリングや長時間のRAW現像など、ガッツリ負荷のかかる用途では耐久性が心配になる温度です。

今回は時間が足りなかったので、手動で電圧を下げる設定は試せてませんが、前世代でも電圧マージンは高めに設定されていたので、第13世代もV/Fカーブで降圧してあげれば、サーマルスロットリングを回避できると思います。
後日別の記事で電圧を下げた場合の温度についてまとめる予定だけど、とりあえずV/Fカーブ降圧を試してみたいって人は以前の記事で紹介してるのでチェックしてみてください。
旬組み!2022「スペシャルエディションの実力やいかに!Intel 12900KSとASUS Z690 FORMULAで性能をチェックよ!」 - V/Fーブ 降圧

 

消費電力

CINEBENCH R23を10分連続動作モードで実行し、HWiNFO64 v7.30で確認した最大Package Powerは327.687Wでした。
Intelの定めるPL1(長時間電力制限) 125W、PL2(短時間電力制限) 253Wに準拠していればここまで消費電力は上がらないんだけど、多くのハイエンドマザーはデフォルトでそれら制限を解除した設定になってます。
私が使用したASUS ROG MAXIMUS Z690 FORMULA(BIOS:2103)ではデフォルトでPL1=253W、PL2=4095W、Tau(短時間電力制限時間)=56secになってました。
Tauの時間内はPL2で動作することができ、それが実質無制限状態なので、その間に327.687Wという値がたたき出され、56sec以降はPL1に従って250W前後で動作します。まあ250Wでも十分ハイカロリーだけどね笑

RTX4090を使ってゲームしながら裏でRAW現像みたいな使い方をしていると、瞬間的にCPU 328W + ビデオカード 450W = 778W必要になることもありえて、実際はそこにマザーボードやメモリ、ストレージや冷却システムなんかの電力も必要なので、850Wの電源ユニットでは足りません。まあハイエンドCPUとビデオカードを組み合わせて使う猛者は1000W以上を選んでると思うけどね。

 

まとめ

最大クロックが6ギガ目前の5.8GHzまで引き上げられEコアも倍増と、シングル、マルチともに進化した13900K。ベンチマークではしっかりとスコアアップしたものも確認できました。一方で、実利用に近いPCMark10やゲームベンチではあまりスコアアップしてなかったし、私の用途で活用できるCPUなのかというとNOというのが正直な感想です。(まあそれは前世代からも言えた話だけど)
個人利用でのコンテンツ消費やオフィス系アプリ、3Dゲームで使う分にはここまでのハイエンドCPUはもはや必要ありません。
それどころかゲームタイトルによっては前世代よりfpsが下がる場面(最適化問題かな?)も確認されたので、前世代のハイエンドCPUを持ってる人がゲーミングユースで10万円以上も払って買い替える必要はなさそうです。
動画エンコードにしてもRTX40シリーズで最新のAV1コーデックをサポートし、CPUエンコとは比較にならないほど爆速でエンコードできるようになった(しかも画質もめちゃくちゃ綺麗)ので、もはや動画の書き出しはビデオカードの領域といっていいでしょう。
残された活用場面で思いつくものは今回検証しなかった、物理演算ゴリゴリなフライトシミュレータとか、大量のRAW現像くらいかなと思います。
まあ13900Kを買う人は必要だからというより、私のように最上位の所有欲を満たす「心の安寧」のためだったり、Youtubeでレビューするためっていうのが大半ではないでしょうか。

温度については、前世代王者12900KS同様、本格水冷をもってしても高負荷時にサーマルスロットリングが発生しました。
といっても先に述べたとおり、そもそも個人利用でそこまで高負荷な用途のが稀ですし、今回確認できたのもCINEBENCHだけなので、360mmラジエータサイズの簡易水冷や本格水冷であれば、無理に手動で電圧を下げなくても大丈夫かもしれません。
一方、空冷環境では80%程度の負荷でもサーマルスロットリングが発生する可能性がありそうな印象でした。実際に自分が利用する用途で温度を監視して、サーマルスロットリングが発生するならクロックや電圧を下げるなど工夫が必要です。

第13世代だけでなくAMD Ryzen7000シリーズのハイエンドにも言えることだけど、いちいち温度を確認して、用途によってはチューニングが必要という点で、コントロールが大変になったのは間違いありません。手動でオーバークロックしてるならまだしも、デフォルト状態ならハイエンド空冷クラスで80℃くらいに収まってほしいところ。
CPUメーカーだけでなく、マザーボードメーカーにしても、ライバルより少しでも高い性能を出したいのもわかりますが、昨今の消費電力やそれを供給するマザーボードのVRMフェーズは過剰すぎます。今は円安の影響があるからというのもありますが、以前からPCパーツの価格はどんどん上昇傾向にあり、価格も消費電力もついていけない=ユーザが置き去りになってるなと感じていました。
ハイエンドはテクノロジーのマウント合戦、欲しい人だけ買えばいいというのはわかるけど、"欲しい"進化のベクトルがちょっとユーザと離れすぎじゃないのかなと。
次世代ではユーザビリティにも配慮した進化に期待したいと思います。

 

 

それでは最後まで読んでくださってどうもありがとう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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