皆さんはパソコンをお持ちでしょうか?スマートフォンとタブレットがあれば十分という人は増えているでしょうし、持っていてもノート型が多いと思います。
私はというと、デスクトップPCを愛用しています!むしろ自宅ではスマホやノートPCをほとんど触りません。それが少数派であることは友人や職場の人の話からも自覚しているし、世界的に見ても、市場調査会社のInternational Data Corporation(IDC)のデータから、2017年のデスクトップ、ノート、タブレット(コンバーチブル型含む)のシェアがそれぞれ、23.1%、38.2%、38.7%となっています。そして2018年の予測値(実績値はまだ未公開な模様)は23.0%、40.3%、36.7%とデスクトップのシェアが回復する見込みはなさそうです。
正直、スマホやタブレットでネットサーフィンやSNS、ショッピングなど大抵のことが済ませられるし、PCゲームや動画製作、イラスト、3Dモデリングなどはモバイルノートでは厳しくても、A4サイズのノートPCとディスプレイが何枚かあれば快適に作業ができることも理解しています。
それでも、私がデスクトップPCを毎年1~2台自作し続けるほど愛しているのには5つの魅力があるからなんです!今回はそれをご紹介しようと思います。
前もって言っておくと、完全に趣味嗜好の話なので、プロフェッショナルユースでの必要性や、目からうろこな活用術とかではありません。ただ、そいう楽しみ方・面白さがあるのかぁと少しでも興味を持ってもらえたらなという具合です。
性能を追求するロマン
PCパーツの性能を計測して数値化する「ベンチマークソフト」というものがあり、そのハイスコア(自己ベスト)を出す楽しみというのがあります。
ハイスコアを出して何か意味あるの?と思う方が大半だと思います。
確かにハイスコアをだしたからといって何かあるわけではなく、まあスコアの画像をSNSにアップして自慢するくらいかもしれません。
そこに意味なんて必要ない、ただ速い(=ベンチマークスコアが高い)マシンへの所有欲、いわばロマンというやつです。
公道を走るのにフェラーリやランボルギーニを購入するのと似たようなもので、速さを追求する人にとってメインを軽自動車にしないのと同じように、メインマシンをノートやタブレットにしたくないのです!
というのもノートやタブレットは可搬性を重視されているがゆえに消費電力(バッテリ)や冷却力などの理由からパーツの性能はデスクトップ用と比べて抑えられています。
ちなみに上にあげた写真の自作PCはサブ機(TV録画用)なので性能重視なパーツではないですが、メインマシンは最新世代のCPU、ビデオカードを使用して、ゲーム性能に特化したチューンにしています。なおゲームは…ほとんどやれていませんが(笑
パーツ別に主なベンチマークソフトを表にしたので、興味があればやってみるのも面白いと思いますよ!
パーツ | ベンチマークソフト | 料金 |
---|---|---|
CPU | CINEBENCH R15 | 無料 |
V-Ray Benchmark | 無料 | |
Blender Benchmark | 無料 | |
ビデオカード | 3DMark | 無料版あり |
VRMark | 無料版あり | |
Shadow of War | ゲーム内搭載 | |
Wildlands | ゲーム内搭載 | |
Forza Motorsport | ゲーム内搭載 | |
ファイナルファンタジーXV | 無料 | |
Far Cry 5 | ゲーム内搭載 | |
Shadow of the Tomb Raider | ゲーム内搭載 | |
メモリ | Sandra | 無料版あり |
MaxxMEM | 無料 | |
ストレージ | CrystalDiskMark | 無料 |
ATTO Disk Benchmark | 無料 | |
AS SSD Benchmark (SSD専用) | 無料 | |
総合 | PCMark | 無料版あり |
パーツを選ぶ楽しみ
デスクトップPCが最低限パソコンとして動くものにするためには、CPU、CPUクーラー、マザーボード、メモリ、ストレージ、電源ユニット、ケースが必要になります。
※CPUのモデルによってはビデオカードが必須になることも
あとは自分の欲しい機能に合わせてパーツを追加することもあるので、分類は結構たくさんあります。またメーカーの違いや、メーカー内でもグレードがあり、自作する場合の組み合わせは無数ともいえるバリエーションです。
ノートやタブレットは完成品なのでハイエンド、ミドル、エントリーといったグレード別に限定的な選択しかできません。
ファッションのブランド、デザインだけでなく、素材、機能性などを考えつつ組み合わせを選ぶ楽しさがあるように、デスクトップPCも機能、スペック、拡張性、デザイン、サイズなどの観点で自分好みにパーツを選ぶのも醍醐味の一つだと思います。
特にここ5年くらいはパソコンケースの側面(サイドパネル)が透明な素材で出来ているものが人気で、中のパーツが見えるため、昔よりデザインを重視する傾向が強くなっています。
組立てる楽しみ
これは自作に限定した話ですが、パーツを組立てて完成させる楽しみもあります。
プラモデルやパズル、もっといえば編み物やアクセサリー、衣装、家具のDIYなどモノづくり共通にいえる達成感というやつです。
精密機器の組み立ては難易度高そうと思うかもしれませんが、パーツ次第ではあるものの、ほとんどの作業は差し込みとネジ留めなので、プラスドライバー1本あれば組立てられます。
Mod(改造)する楽しみ
自作PC界隈では、見栄えのオリジナリティを追求する人がMod(改造)といって、ケースを塗装したり、ステッカーや小物のような装飾品、LEDライトを取りつけたりして、デコトラや痛車のように楽しんでいます。
上にあげた写真でも、LEDを取り付けたり、左下には自作した小型モニターを取り付けています。また、CPUを冷却するために水冷ループを構築(ポンプ、水枕、ラジエータ、リザーバ、チューブを組合わせ)しました。
鑑賞する楽しみ
最後に紹介する魅力は、Modの延長上というか完成後の話になりますが、鑑賞して楽しめるところです。お花やアート、アクアリウムを観て楽しむのと似ているなんて言うと、そっち方面の人からぜんぜん違う!とか怒られちゃいそうなので、クリスマスツリーのイルミネーションを眺める楽しさというのが近いかもしれません。
自分好みにカスタマイズしたPCを眺めたり、写真におさめたり、それをSNSで共有したり、そして他の人の作品を見て刺激を受け、今度はこういう風にしてみようとか妄想し、次のPCを作るループにハマってしまうんですよね(笑
また、すでに話したとおり最近はデザインを重視する傾向が強くなっていることもあり、メーカーがオシャレなパーツを次々と出しているので、自分でLEDを取り付けたり、塗装したりしなくても、買ってきたパーツを組み立てるだけで素敵なマシンを作れるようになってきています。"光りモノで派手に魅せる"のが主流ですが、光らせなくてもPCパーツ本来のもつ機械美の魅力もあると私は思います。
いかがでしたでしょうか。
デスクトップPCの自作はニッチなジャンルでお金は多少かかりますが、組み立てが簡単なのでカジュアルに始められ、一方で色々と拘れるところも多く奥は深いです。
PCゲームも遊びたいし試しに1台!というのも良し、長く付き合う趣味としても良いと思います。
本記事で少しでも興味を持ってもらえたら、そして自作の輪が広がればいいなと願いつつ締めくくりたいと思います。